自民党旧橋本派の1億円ウラ献金事件に対する国会の究明が進まない中で、
04年の政治
資金収支報告書(総務相所管分)が公表されました。
政治資金の透明度は一向に改善されておらず、百年河清を待つ思いにかられます。
いつまでたっても「政治とカネ」が不透明なのは、
政治家が平気でウソを申告する習性に加え、迂回献金と繰越金の不正処理が元凶になっています。
迂回献金とは、業界団体からの寄付金が実際は特定の政治家へ流れているのに、
いったん政党の資金団体へ献金したように見せかける一種の「
マネーロンダリング」。
繰越金は残高
証明添付の義務がないため使途不明金の受け皿になっています。
報告書には巨額の残高があるかのようにウソを記載するケースが多いです。
公表された報告書を見る限り、つじつまの合わないことだらけです。
旧橋本派の繰越金は、前年には約18億5000万円あったが、
04年は3億円弱に激減した。しかも残高証明が添付されていないので、
この額も本当かどうか疑わしい。
総務省が派閥側に経緯の説明を求めたのに対し、
関係者は(1)書類が捜査当局に押収された
(2)当時の会計責任者の記憶が定かでない−−などと釈明したという。
形式的な審査なので、総務省もそれ以上踏み込めない。
旧橋本派はここ数年、毎年報告書で20億円近い繰越金を計上していた。
ところが、ウラ献金事件をきっかけに、派閥関係者が「実際には1億円もない」と
供述し、使い道を明らかにできない資金だったことがわかった。
派閥では「今さら領収書を集められない」と収支報告書の処理に頭を痛めていたという。
迂回献金については、献金した業界団体の帳簿などに行き先の政治家名が記載されているにもかかわらず、もらったとされる本人が否定する「まやかし」がまかり通る。
法律に規定がないので、捜査当局も手が付けられない。
自民党はいまだに迂回献金の存在すら認めていないのは、
カネの流れをガラス張りにしようという意思がないと断ぜざるをえない。
派閥が力を失い、絶えざる改革をアピールする「新しい自民党」ならば、
今こそ襟をただすチャンスではないのか。
政策や
システムだけでなく自らの足元まで身ぎれいに改革してほしい。
現行の政治資金規正法が政治資金の透明度を確保するうえで無力のザル法であるのは、
当の国会議員も承知しています。だからこそ、与野党とも内容に差はあれ、
改正案を国会に提出した。
まともに議論されずたなざらしのまま廃案になったが、
心新たにいま一度本格審議に入るべきです。

政治資金規正法改正案の復活を望みます。